CreativityとInnovation
ここ数日、うちの大学のAdvertising Programに在籍している学生達のTwitterがとても騒がしい。広告業界の有名なCreativesがゲスト・レクチャーをしているからなんだけれど、その盛り上がりたるやちょっと引いちゃうくらい。
University of OregonのAdvertising ProgramはCreativity (独創力)とInnovation (革新性)を重点的に教えるから、自然と学生はいわゆる尖ったAdvertising AgencyやCreative Agencyでの就職を志望するようになる。それ自体はまったく悪いことではないんだけれど、逆に名前を知らないだとか、Innovative/Creativeではないと一旦思ってしまったAgencyにはほんとうに冷たい。
クライアントにしろAgencyにしろ、CreativeだInnovativeだと言われるのはそれが一握りしかいないからで、そこらじゅうCreativeでInnovativeな会社だらけだったら、世界中の人々はとっくに何割増しかハッピーな生活をしているはず。うちの大学のプログラムの良くないところは、そういうCreativeでInnovativeなアイディアを専門に考える、業界でもまだまだ認知されていないCreative Strategistという業種の人間を量産しようとしていること。だから、最初の仕事はただの足がかりで、自分はInnovativeでないクライアントやAgencyに興味はない、というようなことを平気で言い放っちゃう学生も出てくる。
そんな環境から離れて実際に広告業界で働いてみて思うのは、必ずしもInnovativeやCreativeでないクライアントこそ面白いということ。そういうクライアントにちょっと奇抜なアイディアやデザインを出して、ほら、こういうことだって出来るんですよ、挑戦してみましょうよ、ってやるときが、すごく楽しい。ただただCreative/Innovative志向の学生を育てるんじゃなくて、Creative Strategist的な物の見方を、そういうふうに応用すればいいんだと思う。
もちろん、CreativeでInnovativeなAgencyで働ける機会があれば挑戦してみたいけど、自分のやりかた次第ではどんなクライアントだってCreativeだったりInnovativeになりうるはず。熱狂している学生たちのTwitterを読んでて、そんなことを思った。その不敵さが結構怖いものだって、みんなどれくらい分かってるんだろうかな。
関連した内容のQuoteをひとつ。SanFranciscoに拠点を置くNew Deal DesignのPresident、Gadi Amitのエッセイ American Design Schools Are a Mess, and Produce Weak Graduates より。
…students lately seem to have a sense of entitlement that has no place in reality. Design is, in many ways, a tougher profession than, say, law or medicine since it has far fewer opportunities, lower pay, and a far murkier career path. Young designers tend to approach their first jobs as “extended education” with me, the principal, assigned to promote their career, rather than deliver projects to clients. Try telling that to the people who are paying for our services!
最近の(デザイン)学生には、何をしても許されるという意識があるように思う。デザインは、限られた機会、安い給料、不透明なキャリアパスなどのせいで医学や法律学よりも難しい専門職だ。若いデザイナーたちは最初の仕事を教育の延長ととらえていて、クライアントのためにプロジェクトをこなすという基本的なことより自分のキャリアを積むことを優先している。私達のサービスに対価を支払っているクライアントにそんなことを面と向かって言えるだろうか。
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